2025年8月23日土曜日

中学生向けの絵本

「やさいのおなか」が中学生向けの絵本として福岡県のエフコープ生活協同組合が運営・管理している子育て応援サイト「CHEER!days(チアデイズ)」で、紹介されています。

https://cheerdays.fcoop.or.jp/book/jd4Ng




 「やさいのおなか」を中学や高校の授業で使いたいと、先生からお問い合わせがあります。この間も中学の先生からメールが届きました。

「枠の色がヒントになっていることに生徒が気づきましたが、最後の枠の色が何故ブルーなのか?」と質問がありました。

ぼくは、その答えは皆さんで考えてくださいと返信しました。

生徒達はいろいろ想像して答えてくれましたが、まだ正解者はでていません。


 そして、枠の色以外にも秘密が隠れています。「やさいのおなか」はその後に描いた「やさいのせなか」と「くだものなんだ」とは違う秘密があります。皆さんも探してみてください。

2025年8月19日火曜日

8月3日関西保育セミナーの報告

 

 2025年関西保育セミナー・実践者から学ぶ(主催/(有)姫路こどものとも社)が8月3日姫路で開催されました。昨年は台風で中止になりましたが、今年は無事セミナーは開催されました。ぼくのセミナーの内容は、午前中は講演「ぼくのこと、絵本のこと、そして絵本あそびについて」、午後はワークショップ「木内かつの絵本あそび」と編集者との対談「いろいろ?しつもん」の3部構成でした。参加者からは事前に質問を受け付けていました。昨年の分も合わせてたくさんの質問がありました。どんな質問か紹介します。

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1、旅する絵本作家について


1、今まで行かれた場所で一番印象深い所はどこですか?

2、いろいろな所に旅をされているのを、インスタグラムで拝見しました。

  印象に残っている旅先はありますか?

  今後行ってみたいと思われる場所はありますか?

3、なぜ絵本を作ろうと思ったのか?

4、子どもの頃から絵を描くことや工作が得意(好き)だったのですか?

  他に得意なことはなんでしたか?

  子どもの頃に熱中してあたものは何ですか?

  現在はどうですか?



2、絵本の読み方や、子どもとの遊び方について


1、絵本が子どもに与える影響や絵本が持つ力など教えてください。

2、絵本に集中しにくい子には、どのように対応したらいいですか?

3、子どもたちに読み聞かせをする上で、こんな風に読んで欲しいという、作り手

  としての思いはありますか?

4、読み聞かせ中に、子どもから質問してきたら話を中断して良いのでしょうか?

5、月刊絵本の毎日読みとは別に、月毎に1冊お話の絵本を読むようにしている 

  が、読む回数やタイミング等何か方法があれば知りたいです

6、子ども達に読んだ時に反応がよかった絵本はもう一度読みたいと思うのです

   が、次に読む時に「前に見た」と言われます。どの位間隔をあけて読むのが

   いいのでしょうか?

7、子どもたちと一緒に工作をする時に、大切にしていることは何ですか?



3、ぼくの絵本の作り方について


1、絵本の言葉や絵はどんな時に思いつくのですか?

    ・物語はどのようにして考えていますか?

    ・絵本作りをする際に、どんな事を思い描き、大切にされていますか

2、 絵本づくりについて一番大切にしていることは?

    ・絵本作りで工夫されている事は何ですか?

          ・また読みたくなる絵本を作るポイントは何ですか?

          ・絵本作りの際に心がけている事、絵本の中に取り入れている大切な要素

     などがあれば教えて頂きたいです。

    ・絵本を作る際に大切にしている事は何ですか?

           どんな時どんな事か絵本のテーマにしようと思うのか知りたいです。

           子どもの身近なものがテーマになっていたり、ワクワクするような絵本 

             がたくさんあったりするので、大人も絵本を見ていて面白いな、作って

             みたいなと、思える絵本と出会えたことが嬉しいです。

    ・絵本を作っていく上で、どういう事に気を付けているのか?また、大切

             にしているのか?

    ・絵本を作るときに一番困ったことは何ですか?

3、絵が苦手でも絵本は作れますか?

   ・絵本作りは何歳くらいからできますか?どんなことに気をつけたらよいで

    すか?



4、きうちかつの絵本について


「やさいのおなか」

・絵本は白黒で少し違って見えて面白いです。

・私の家庭では、リモコンにも名前があったり物を擬人化した会話をよくします。

   「やさいのおなか」や「やさいのせなか」などのネーミングが同じソウルで大好

    きです。先生の遊び心めを肌で感じられる。

・3、4、5歳の異年齢クラスです。かがくのともは子どもたちの創作意欲をすご

 くくすぐります。読んでいる時から、作りたい気持ちや楽しみな気持ちが抑えら

 れない表情になっています。たくさんの子どもが意欲的に作り始めるので、材料

 の準備や作り方を尋ねられたり、手伝わされてんやわんやになります。それを見

 て幼い子たちも作りたがるのでまたまたばたばたに大人はなりますが、本当に子

 どもたちは生き生きとして、私は先生の絵本が面白くて大好きです。子どもたち

 はすぐ大人に尋ねるので、もっと自分で考えたり工夫したりして欲しいと願って

 います。


「こどもおこのみしょくどう」

・園や家庭にあるもので、様々な食べ物を作れる事にとても興味をもち、子どもも

 保育者も一緒になって楽しみながら取り組みました。1つ作ると、「〇〇も作ろ

 う!」と子どもが作りたいものを自ら考えて絵本に載っていない物まで作り始め

 る姿に嬉しくなりました。

・「こどもおこのみしょくどう」の絵本を見ながら、子どもたちと一緒に作ったり

 して絵本あそびを楽しむことができた。

 「こどもおこのみしょくどう」で作られている物が、リアルですごいなと思いま

 した。


「絵本あそび」

・身近なあそびを、絵本からきっかけとしてひろげられるなと思いました。



5、「木内かつの絵本あそび」について


1、絵本あそびとは、どういった遊びですか?

2、0~1歳児向けの絵本遊びとは、どのようなものがありますか?

3、一冊の絵本で制作遊び、ごっこ表現遊び、言葉遊びなど様々な遊びを展開し発

  展させていくための方法を教えていただきたいです。

4、絵本を通しての体を動かして行う表現遊びに向いている絵本はありますか?

  どういう視点で選べば良いですか?

5、絵本を通して子どもたちの遊びが広がるように工夫していることは

  ありますか?

6、子どもと絵本あそびをする際に導入して取り組む活動は?


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写真下は絵本あそびワークショップ「たまごのあかちゃん」と「おばけがぞろぞろ」で先生たちが作った作品です。






 今年は福音館書店からかがくのとも12月号「つりぼり」作・きうちかつ 写真・常葉雅人が出版されます。その宣伝を兼ねて会場に釣り堀コーナーを設けました。ぼくが作った魚を自由に釣って遊んでいただきました。写真下はその様子です。






2025年7月20日日曜日

2025年前期ボランティアさんのお便り

 2025年前期にボラランティア活動をされている皆さんから届いた作品を紹介します。





写真上↑ みどりのたね 田上朋美


「くだものなんだ」のくるくるボックス作成の許可を頂きましたありがとうございました。

図書館での、こぐまちゃんの会(0~2)

読み聞かせの会(3~小学低学年)、小学校でのトワイライトで絵本を読んだ後、くるくるボックスでクイズ形式で楽しみました、こぐまちゃんの子供達はいちご、バナナなどがでると指さしてニコニコ、ママはわ~っと感動の声、3歳以上になるととても興味を持ち、想像をふくらませいろいろなくだものを連想して楽しみました。難しかったのはびわ、なし、りんごの皮でした。びわは食べたことないなどの声も聞かれました。

知らない果物を知る楽しさも感じたようでした。




写真上↑ さわる絵本の会 つみき 小西萬知子


有り難うございます。先生の活動を見せていただいて、感激しております。私の絵本作りもちっぽけな活動ですが、健常のこども達が感動し、楽しむ絵本を視覚障がいやその他の障がいで紙の市販の絵本が読めない子にも一緒に同じ本の事を話せるようにと作っています。視覚支援学校で、楽しんで当てっこしながら一緒に読んでいます。是非この絵本を先生にもさわっていただきたいと思います。大阪に来られる機会があれば、持参します。



写真上↑ 宮崎市立図書館の前田です。


パネルシアターがやっと完成し、クリスマスの特別おはなし会でお披露目できました。図書館でのおはなし会、大変盛り上がり、子ども達の思う「やさい」をいろいろ答えてくれました。外れても、当たってもみんな満足そうな反応があり、最後に「このパネルシアターは『やさいのおなか』という絵本ですよ~」と紹介しました。子ども達がとても喜んでいました、これからもお話会で利用させていただきます。この度はパネルシアターへの許諾をいただき、ありがとうございました。





写真上↑ 浜松市立大平台小学校お話し隊ボランティア 朝岡さやか


無事に1年生向けのブラックシアター上演が終了いたしました。

子供達は、やさいの「おなか」が出るたびに「トマト??」「ピーマン!!」などと予想し、とても盛り上がって喜んでいました。




写真上↑ 読み聞かせボランティア上甲知子


『やさいのおなか』は本当に、本当に、読み聞かせボランティアをしていて、目の前の人と仲良くなれる、年齢を問わず、障害の有無を問わず、性別を問わず、どんな人ともわいわいおしゃべりできる、スンバラシイ絵本で、その存在がありがたく、20年ほど、読み続けていました。もちろん、我が子も大好きな絵本で、謎の落書きをされています。

まさか、作者の方からメールでご返信をいただけるとは・・・と感激しております。

ブログやインスタグラムを拝見しまして、ペーパーバック版を手に入れたくなりました。

探してみます。

謎は、、わかりません。

枠の色が野菜のヒントになっているのだな、というのは分かりましたが・・・

ブログに掲載されていた遊び木内かつの絵本あそび」からだタペストリー、わたしも子どもたちと障子紙でやりました!




2025年6月23日月曜日

能登地震ボランティア活動報告8

  6月4日は富山県高岡市伏木(ふしぎ)の伏木保育園とかたかご幼稚園でワークショップを開催しました。この地域は地震の影響で液状化現象が発生して家が傾いたり道路や上下水道のインフラが甚大な被害を受けました。能登地震に関するニュースのほとんどが輪島市や珠洲市のことに集中していたので、高山市伏木のことは今回訪れるまで知りませんでした。今も傾いた家の解体工事や道路の工事をしていました。







写真上は、道の駅雨晴(あまはらし)で展示されていた写真です。


道の駅雨晴(あまはらし)

https://michinoeki-amaharashi.jp


高岡市災害ボランティアセンター

https://takaoka-vc.jimdofree.com








写真上は伏木保育園の年長組と年中組合同で絵本あそび「きんぎょがにげた」をして遊んでいる様子です。







写真上は、かたかご幼稚園の年長組で絵本あそび「きんぎょがにげた」を制作し遊んでいる様子です。




写真上は、かたかご幼稚園の保育士さんと絵本あそび「たまごのあかちゃん」を制作している様子です。


 災害が起きたら最優先されることは、命を救うための救助活動です。そして次に食事の支援や避難所の整備が重要です。避難所は個人や家族で生活できるスペースが必要ですが、それ以外にも子どもたちが安心して過ごせる共有の遊び場が必要です。そのスペースを確保して、親や先生の代わりに子どもたちを見守る役目を果たしてくれるのが、セイブ・ザ・チルドレン子ども支援専門の国際NGOです。


セイブ・ザ・チルドレン

https://www.savechildren.or.jp/sp


その後避難所での生活も落ちつき、地元住民で運営ができる状態になれば組織で活動していたボランティアグループは引き継ぎをして去って行きます。しかし命に関わるような緊急の状態は過ぎましたが、まだまだ心のケアーは必要です。個人ができることは限られていますが、話を聞いてあげたり一緒に楽しい思いをしてもらい、日常の生活に戻るための助けになればと思います。

 阪神淡路島大震災以降はボランティア活動をする人も増えました。ボランティア保険に加入して、自治体に登録し必要とされるところへ派遣されるシステムもできました。これは良いことですが、専門の知識を活かしたボランティア活動をすることは容易ではありません。見ず知らずの人がいきなり訪ねて行っても、受け入れてもらうことは難しいと思います。阪神淡路大震災の時は、神奈川県葉山町に住んでいました。震災から6週間後リュックに食料と寝袋と絵本を持って被災地を歩きました。幸にして避難所になっていた保育園や小学校では、自分が書いた絵本が名刺の代わりになり信用してもらい活動することができました。

 東日本大震災の時は、石垣島に住んでいました。被災地の範囲があまりに広いのでどこに向かうか迷っていたら、トライアスロン仲間から宮城県岩沼市在住の小学校の先生を紹介してもらうことができました。その先生が被災地での段取りを組み車で連れて行ってくれたので、時間を無駄にすることなく被災地での活動がスムーズにできました。

 能登半島地震でも東日本大震災の経験を活かして、被災地で無駄なく動けるようにしたいと思い、福音館書店から北新越こどものとも社を紹介していただきました。どこでワークショップを開催するか段取りを全てお任せしています。毎回どこに行けるのかわかりませんが、今回はぼくが知らなかった被災地の富山県高岡市伏木に行けました。

 毎回知らない町で一回限りの出会いですが、その時楽しかったと思えればよかったと思います。日常生活で楽しいことが一つでも増えることを願っています。