2015年6月9日火曜日

石垣島の八重山高校での講演報告

石垣島の八重山高校で行った講演の報告です。
八重山は梅雨入りしていて、滞在中は毎日雨に降られました。
前回は冬に帰ったので、内地の寒さとは大違いの暖かさで過ごしやすかったのですが、
今回は南国特有のもわーっとする蒸し暑さでサウナに浸かっているようでした。
トライアスロン大会当日は、雨が降らない代わりに風が強くスイムが中止になりバイクコースも50キロから27キロに変更になりました。それでも大会運営スタッフの努力と多くの島民の応援のおかげで、楽しい大会になりました。
参加選手にとっては感謝の気持ちでいっぱいです。

トライアスロン大会の翌日に八重山高校で講演をしました。
参加者は生活クラブの生徒(20名くらいで、男子は2割)でした。
内容は下記の順番で話しました。

高校生を対象に絵本のワークショップをしたことはありますが、ぼくと絵本との出会いについて話をするのは初めての経験でした。ぼくが絵本を描くきっかけになったのは、高校生の時に素晴らしい絵本との出会いがあったからなのですが、
そんな内容の話にどれほどの現役高校生が興味を持つか心配でした。
しかし、講演終了後に一人の男子生徒から的確な質問をされたので嬉しかったです。
毎回講演をしていて一番楽しみなのことが、どんな質問をされるかということです。どれだけぼくの話に興味を持ってもらえたか、その質問の内容でわかります。今回はぼくの予想外な質問をしてくれたので、話した甲斐があったと思いました。
どんな質問なのかは、秘密です。

1、自己紹介

2、絵本との出会いはいつか?
    高校生の時に出会った絵本 「よあけ」 「あおくんときいろちゃん」

3、僕が最初に書いた絵本 「やさいのおなか」 について、
    高校生の時に出されたデザイン画の課題と、その頃に読んだ トルストイ作の「二人の老人」

4、高校生のための絵本読み語り
     谷川俊太郎の作品 「かさをささないシランさん」
     長新太の作品 「ごろごろにゃん」
     レオ・レオニの作品 「フレデリック」 これは英文を自分で訳すという課題にしました。
     最近人気のある絵本 「りんごかもしれない」
     高校生に読んでもらいたい絵本 「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」

2015年5月1日金曜日

高校生のための絵本講座

 ぼくが石垣島で生活していた時に、高校生を対象に「絵本遊び」のワークショップを開催したことがありました。その時に読んだ絵本は「あやちゃんのうまれたひ」浜田圭子 さく・え 福音館書店 です。
 この絵本を読んでから「じぶんのうまれたひ」と言うテーマでミニ絵本を作ってもらいました。
これは、自分が生まれた日のことを、親にインタビューしたり母子手帳や新聞記事を調べて、自分が生まれた日の出来事をコラージュしてミニ絵本に仕上げます。浜田さんの絵本と同じように、ミニ絵本のタイトルにも自分の名前を入れて「◯◯◯ちゃんのうまれたひ」とします。

 この「じぶんのうまれたひ」のミニ絵本作りは、ぼくが大妻女子大で非常勤講師をしていた時に授業で行った一つでした。大学ではこのテーマ以外にもいろいろなテーマでミニ絵本作りをしました。
「絵本あそび」は幼児だけではなくだれでもできます。絵本は決して子供だけのものではありません。
小学生、中学生、高校生、大学生、大人でも「絵本遊び」はできます。

 話は変わりますが、5月に石垣島トライアスロンが開催されます。ぼくはこの大会にエントリーしていて、そのことを知った高校の先生から講演を依頼されました。先生は最初に話した「じぶんのうまれたひ」の授業を依頼されたかたです。先生ご自身も絵本を取り入れた授業を実践されています。
 
と言うわけで、下記の日程で高校生を対象に絵本講座を開催します。

日  時:5月25日月曜日16時15分~1時間位
場  所:沖縄県立八重山高等学校 
対  象:家庭クラブ(家庭科の内容に関する活動をするクラブ)
内  容:高校生でもう一度絵本に出会い直しをしよう。
           絵本の魅力、楽しみ方についての話し。

           

2015年2月17日火曜日

続・木内かつの絵本あそび vol.101「魔法のひも」

絵本「ひもがいっぽん」安江リエ/文 及川賢治/絵
2014/4 こどものとも年中向き 福音館書店
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用意するもの
四つ切り画用紙(一人1枚)/すずらんテープ(赤、青、黄、オレンジ、緑、など数色から子供達自身で好きな色を選び、必要な長さだけ切り与える。)/セロハンテープ/クレヨン/はさみ
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絵本の内容
 落ちているひもをカラスが見つけて拾っていきます。ひもを何に使うのでしょうか?モグラが見つけたひもは、輪っかにして電車に変身、カエルが見つけたひもは縄跳びに、アリが見つけたひもは梯子に変身させました。クマも見つけたひもを何に使うか考えます。みんなが広場にやってきて大きな木を見てブランコに変身させることを思いつきます。いろいろなひもが別なものに変身していく様子は、子供達をわくわくさせます。
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絵本の読み方
 カラスが見つけたひもは、何のひもなのか子供に聞いてみましょう。次のページをめくると、そのひもが毛糸の手袋であることがわかります。
モグラが拾ったひもは、何のひもなのか?そして、何になるのか聞いてみましょう。ページをめくると靴のひもが電車になったことがわかります。
カエルが見つけたひもは何でしょうか?それは何になるのかな?
同じようにアリやクマもひもを見つけた時に子供達と一緒に考えましょう。
自分なら見つけたひもを何に変身させるのか?と聞いても面白いです。
この絵本はなぞなぞ遊びのような構成になっているので、ページごとに問いかけて答え合わせをすると盛り上がります。
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造形遊び
 子供はイメージを膨らませて、まるで魔法を使うようにひもをいろいろなものに変身させることができます。でもその前に、まず先生(親、大人)がひもを変身させてみましょう。「これは魔法のひもです。何にでも変身させることができます。」と言って、ぐちゃぐちゃに丸めたひもを画用紙にセロハンテープで貼り付けます。「さあ、このひもは何に変身したのかな?」と、子供に聞きます。いろいろな答えが返ってきたら、クレヨンで画用紙に絵を描きます。ヒントの絵を描いても良いです。ひもの上に角を描きます。そして、子供の目の前で絵を完成させてから答えを言います。「答えは、赤鬼の髪の毛でした。」
 これはひもを何かに見立てる遊びです。見立て遊びは、大人よりも子供の方が得意です。大人には思いもつかない絵が出来上がります。すぐに子供から答えを聞いてしまわないでください。何が出来上がるのか、ひもをどのように貼り付けるのか、子供の作業をじっくり観察しながら何ができるのか楽しんでみましょう。

1、最初にひも(すずらんテープ)を見て、ひもを何に変身させることができるかイメージする。
子供達はすずらんテープの色からイメージを広げる。そのイメージしたものによってひもを線として使うか、または面として使うかが決まる。
2、ひもを何に使うかが決まったら、ひもを必要な分だけハサミで切り、画用紙にひもをセロハンテープでとめる。
3、ひもを何に変身させたのかのかわかるように、クレヨンで絵を描き完成させる。

 子供達の絵ができあがったら、絵の中のひもが何なのかみんなでなぞなぞそ遊びをしましょう。意外と答えが難しいものもあります。答えは描いた本人に聞いてみましょう。「このひもにどんな魔法をかけたのかな?」

2015年2月5日木曜日

ワークショップの報告

    1月31日大分こどものとも社主催ワークショップは保育園と幼稚園の先生方、ボランティア活動のグループ、そして小学生までたくさんの人に参加していただきました。プログラムの内容は下記の通りです。限られた時間の中で3つの製作をしました。参加者からは「楽しかった」「早速やってみます!」「こどもの発想力のすごさを感じた」「絵本の素晴らしさを改めて感じた」等の感想をいただきました。その他ワークショップの感想等は下記サイト大分こどものとも社Facebookを御覧ください。https://www.facebook.com/oitatomo
絵本あそびを園で子供達と楽しんでいただれば幸いです。


ワークショップ「木内かつの絵本あそび」

プログラム

         1、お買い物ごっこ「はじめてのおつかい」
 
用意するもの
四つ切り画用紙(一人1枚)/新聞折込チラシやパンフレットスーパー、車、住宅、宝石、洋服、ウエディング、おもちゃ、など(一人3枚)/ひも(すずらんテープ50㎝ほど)/セロハンテープ/はさみ

2、ヘビのたまご「たまごのあかちゃん」

用意するもの
四つ切り画用紙(一人1枚)/封筒(長3またはそれ以上の大きさ、一人1枚)/牛乳パック(箱のままで中を洗っておく、一人1つ)/ひも(すずらんテープ、一人40~50㎝)/ストロー(一人1本)/セロハンテープ/はさみ/クレヨン

3、魔法のひも「ひもがいっぽん」2014-4 こどものとも年中向き
 
用意するもの
四つ切り画用紙(一人1枚)/ひも(すずらんテープ 赤、青、黄、緑など数色を各テーブルに1セット、一人1~2m位)/クレヨン(一人1セット)/セロハンテープ/はさみ

4、絵の具を使って遊ぶ スライド上映

5、おまけ

 

2015年1月15日木曜日



           2015年 寒中お見舞い申し上げます。

木内かつの日誌より

 昨年の夏九州をキャンプしながら旅していた時のこと。久住山の麓にあるキャンプ場で、折り畳み式のテーブルを開いたら、一匹の雨蛙が飛び出できた。何処で迷いこんだのかわからないが、雨蛙は窮屈な場所で一緒にドライブしてきた。キャンプ場は運良く雨が降っていたので雨蛙は嬉しそうに飛び出ていったが、いつまでもテントから離れずキョトンとしていた。
「宿までかえるついてきたか」四等下 (注意1)

「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」
と言うキャッチコピーを考えたのが、別府の宣伝マン油屋熊八だ。
確かに別府温泉は西の横綱に相応しい。何しろここは温泉浴場だらけだ。今の住まいの周りには各町内会に1つは温泉の公衆浴場がある。キャンプをしながら新たな定住先を探していたが、この温泉天国に巡り会いここに決定。別府に住めば毎日温泉の公衆浴場に通うことができるのは、すごく魅力があった。子どもの頃は、東京下町の銭湯に通う毎日だったので、自宅の小さな湯船よりも広い公衆浴場の方が好きだ。公衆浴場の良いところは、誰もが平等だ。どんなに偉い者だろうが、同じ湯船に浸かり裸の付き添いができるのがいい。
「いい湯だな心も体もいい気分」四等下

 今年はいぶすき菜の花マラソンからスタート。1月11日に鹿児島県指宿で開催されたマラソン大会に出場した。レースは昨年6月の五島長崎トライアスロン以来だし、夏は旅をしていてほとんど練習していなかったのでちょっと不安だった。コースもアップダウンが続き厳しかったが、なんとかサブ4でゴールできた。それにしても、もったいないことをした。主催者のエイドステーションも充実していたが、コースでは食べ物を手にして応援してくれる人が多かった。豚汁、ぜんざい、サツマイモ、キンカンの砂糖漬け、梅干し、綿あめ、みかん、ミニトマトなど様々な食べ物が並び、また足湯までも用意されていた。しかし、サブ4を目指していたので、みかんとミニトマトだけ頂きあとはわき目もくれずに走りすぎた。来年はタイムリミットぎりぎり7時間かけて全ての食べ物を制覇して走りたい。指宿市民の皆さんありがとうございました。最高に楽しいマラソン大会でした。
「黒豚黒糖さつまいも腹一杯で走りきる夢かなえたい」四等下

写真は牛乳パック1つで作れるカエル(木内かつのオリジナル作品)

(注意1)種田山頭火の句をパクッタので四等下。キャンプ場の側には俳人種田山頭火が浸かった湯もあり碑が建っていた。「宿までかまきりついてきたか」行乞記(昭和5年11月9日)より

2014年11月13日木曜日

ジャムさんちの ふくぶくろ


 2年前にジャムさんちの「たからばこ」という絵本をだしましたが、この時は身近な空き箱で作って遊ぶ工作でした。今回は、袋で作って遊ぶ工作です。 

 「ふくぶくろ」とは?

 日本でいう福袋とは、幸福や幸運が詰まっている袋のことです。その福袋を担いでいるのが福の神である大黒天です。大黒天は米俵と打ち出の小槌そして福袋と人を幸福にさせる3点セットを持っています。人が幸せになるものが入った袋という点では、サンタクロースの袋もまた福袋といえるかもしれません。正月に販売される「初売りの福袋」は、袋の値段よりも高価なものが入っているけど欲しいものが入っているとは限らない、運試しの気分が味わえる福袋です。
 ジャムさんちの「ふくぶくろ」の「福」は幸福の「福」であり、着ることのできる「服」でもあります。袋をリサイクルして洋服に変身させれば、家族みんなで着て楽しむことができます。この洋服を作るのに針や糸で縫う必要はありません。ハサミで切り、折り、曲げて、セロハンテープでとめるだけです。だれでも作れます。
 なぜ家族で工作をして遊ぶのか?家族みんなで楽しむのに特別なものは必要ありません。必要なものは、「家族みんなで遊ぼう」と言う気持ちです。子供も大人も一人一人の個性を尊重し、ほかの人がすることに面白がる心を持つことができれば、年齢に関係なく一緒に遊べるのです。
 大人が子供に何かをさせるのではなく、子供も大人も、それぞれに自由な発想で遊ぶことが大切です。作品の完成度はどうでもよいのです。むしろ作る過程を楽しむことができれば、家族で喜びを共有することができます。
 ジャムさんちの家族は、好奇心と真心と遊び心にあふれているので、身近なもので楽しく過ごすことができるのです。
みなさんも袋を変身させて家族みんなで楽しんでみませんか?
 最後になぜ福袋というタイトルの絵本を思いついたかについてお話します。
 2012年2月東京メトロに乗車した時に偶然見つけた福袋がありました。それは中刷り広告でした。東日本大震災から約一年が経過して、福島県が「福島からありがとう」キャンペーンの広告を出しました。雪の上に巨大な赤い福袋がどかんと座り、その周りに牛馬犬と多くの人が並んで手を振っていました。この福袋には何がつまっているのか?きっとお金では買えない福島の人達の感謝の気持ちがつまっているのだろうと思いました。福島県の感謝の福袋です。
 工作遊びを表現するにあたっては、ただの工作本ではなく、家族で楽しめる物語のある絵本にしたいと、当初から思っていました。この赤い福袋を見た瞬間にひらめきました。大切な人の気持ちがつまった「ふくぶくろ」は、家族が大切にしたいものを表現するのにぴったり合うと感じました。
 空っぽの袋で何を作るのか?そこに何をつめるのか?みなさんもジャムさんちのように楽しんでいただければ幸いです。