絵本の読み方に決まりはありません。読者が自由に読むことができます。大人が子どもに絵本を読んであげる場合も、決まったルールはありません。絵本をどのように使うかは、読者の自由です。しかし、絵本を生み出した著者としての思いはあります。その思いを読者に押し付けることはしたくないです。余計なお世話だと思っています。でも今回少しだけ著者の思いを読者に伝えることにしました。その理由は、絵本をもっと広い視野で、自由に楽しんでもらいたいからです。
2021-4
「やさいのおなか」の弊社発行物への掲載許諾のお願い 仮説社
木内かつ様
はじめてメールをさせていただきます。
私は,教育書や児童向けの科学絵本を刊行しております仮説社という出版社で,月刊誌の編集をしております向山と申します。福音館ライツ事業部・鈴木様よりご案内いただき,メールをさせていただきました。
このたびは,きうち様の『やさいのおなか』を弊社の発行物に掲載させていただきたくご連絡申し上げました。
弊社の月刊誌『たのしい授業』2021年5月号に,中学校の先生が〈『やさいのおなか』を使用して英語の授業を行った〉という記録を掲載したいと考えております。
つきましては,『やさいのおなか』について内容紹介とともに表紙・裏表紙画像を掲載させていただきたく,お願いを申し上げる次第です。
お願いの概要は以下の通りです。
ご検討を賜り,本メールの返信にて掲載の可否についてご連絡いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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2021-4
向山裕美子 様
はじめまして、木内です。
ご連絡ありがとうございます。お問い合わせについてお答えします。
絵本「やさいのおなか」を取り上げていただきありとうございます。
英語の授業で使っていただき嬉しく思っています。
小学校の食育でもよく使っていただいているようです。
以前にもある教育委員会から「やさいのおなか」を使った食育のマニュアルを雑誌に載せたいと言う依頼がありました。
しかし、その依頼についてはお断りさせていただきました。その理由は、マニュアルの内容がやさいの名前を覚えさせるものになっていたからです。
「やさいのおなか」はそう言う目的で作ったのではありません。やさい以外の答えが否定されてしまうようなマニュアルは子どもたちにとって不幸です。
今回の英語の授業での使用は先生個人のやり方なので問題はないですが、答えがやさいの名前だけと言うのは残念に思いました。
やさいの名前だけではなく答えのイメージを広げて欲しいです。
絵本をどのように使うかは、個人の自由だと思います。しかし、教育関係者が読む雑誌に今回の記事をぼくが許可すると、その授業方法を賛成したことになります。
英語で野菜の名前を勉強することは良いのですが、答えが野菜だけという目的に絵本を利用されてしまうのは著者としては少し残念に思います。
野菜以外の答えも出てくるような授業をして欲しいと願っています。
「やさいのおなか」が生まれた秘話を添付しておきます。作者からのお願いとして、この文章が一緒に掲載されるならば良いのですが、いかがでしょうか?
ご検討ください。
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2021-4
木内かつ 様
お世話になります。仮説社の向山です。
ご返信いただき,ありがとうございました。
また,掲載についてご検討いただきありがとうございます。
絵本「やさいのおなか」秘話を,ぜひ『たのしい授業』へ掲載させてください。原稿掲載のご提案をいただけてとてもうれしいです。
「大人が考える正しい答えを当てさせるのではなく,子どもたちの豊かな発想が生まれる環境を作り・守ること」,教育において非常に重要なことだと考えます。
ところが,現時点では「大人の望む答えを言う教育」を目にすることも多いです。
木内さんの文章を『たのしい授業』の読者へ届けたいと,強く思いました。
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2021-4
向山裕美子 様
こんにちは、木内です。
「やさいのおなか」の利用について、ご理解していただきありがとうございます。
掲載の件については了解しました。よろしくお願いします。
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2021-4
木内かつ様
お世話になっております。仮説社の向山です。
この度は,すてきな原稿をいただき,ありがとうございました。
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仮説社
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